2015年2月24日火曜日

考察!巷のミュージシャンがどうやっても食えない謎。






こんばんは。

自分がもし女だったら、

人前で電動歯ブラシで歯磨きはできないなぁ
と思う今日この頃のヤマダです。

今回の謎は、
巷のミュージシャンの実態に迫る、
どうやっても食えない謎について考察したいと思います。


ライブのチャージは安くはない件

まずはじめに、いつもライブにご来場いただくみなさん、
ライブハウスでのブッキングライブでドリンク代合わせて
約3000円は高いなぁと感じていらっしゃると思います。
2時間のスーパーエンタメショウの映画でもそんな取らない。
ましてや売れてもいないバンドの組み合わせでその値段、
お察しします。いつもありがとうございます。
皆様のそのご支援、その貴重なTimeとMoneyによって
わたしたち、支えられております!

と、いうのはなかなか難しい。ほとんど支えられてはいない。
その点について、ミュージシャンの経費、収支について
ざっと計算してみましょう。


チャージバック制パーセンテージ一覧
チャージ料金(ドリンク代は含まない)からの率
*動員20〜30名を基準、ケースによって異なります

ライブハウス…30%〜50%
カフェ、ライブBAR…50%〜70%
BAR…70%〜100%
投げ銭…100%

>チャージ2000円の20名の場合、50%なら2万円。その場合、
 店舗側は500円のドリンク×20+チャージ分2万円の3万円の収入。

上記の通り、特に店舗側の収入を見るとありえませんね。
1日営業して原価や人件費含めて3万て。
ですから20名の動員ではまず50%など支払われるはずがありません。
3バンド構成で60名動員ぐらいでもちと厳しいものがあります。

ちなみに投げ銭はだいたい100%ですが、平均的にチップとして
投げるのは基本1枚、いや、最低1枚、と考えると、
同じ20名動員で2万円+αということになり、ライブハウスでの20名=50%
が成立しないことを考えると割とバック率は高い傾向にありますね。

ミュージシャンが1ヶ月に動員できる人数

次に、そのミュージシャン(バンド)が仮に1ヶ月に何名動員できるのか、
何日ライブが打てるのかを考えてみましょう。

例えばワンマンライブで200名動員したとしましょう。
チャージ2500円設定で×200枚、率は高めの70%と設定すると、
演者へのバック金額は35万円。すごいですね。
ですが、一人で演奏してるならまだしも、バンドメンバーが必要だったり、
200名を動員するような存在なら物販スタッフや経理スタッフなど、
最低限の人件費はかかります。

35万。1ヶ月にワンマンライブ何回打てます?


そうだ、CDやグッズを充実させればいい

CDを制作した場合の利益。
例えば先程の動員分、200枚、@2000円=40万
プレス安くて12万(500枚程度)レコーディングはピンキリですが
残り28万。んー、録音のためのリハーサルや録音、ミックス、、
頑張って仮に10万利益を叩きだしたとします。

合わせて45万!
毎月CDを200人の人に販売できますか?


よし、こうなったらローコストのDVD-Rぢゃ!

基本的にタブーですw
ですが、巷の売れないミュージシャンがまさかのDVDプレス!?
なかなか難しいかも、、私はこの「超硬」という文字に洗脳されて
なんとかイケるんじゃね?と、DVD-Rを制作して1000円で!とかします。

例のコアファン200名(いつも全員購入してくれるかは謎ですがw)
=20万!

に、20万かー!!(泣)
メディア自体は相当安いですが(超硬200枚で6,580円)
制作費いくらかかるのかな、、
ま、ライブ撮影してあとはインタビューとかでなんとかして
編集自分でできない人は、、知り合い価格5万とかで編集してもらったり!

で、利益約15万。ここまでで約60万!!

毎月DVD200枚売ればいいじゃーん!


■機材費、という名の帳尻合わせ文化

機材費、はかかったりします。アンプ1台1000円、ドラム2000円とか。
だいたい4000〜5000円が相場ですが、実はこれは動員が多かった場合は
免除されることも多い、つまりは、動員が少なかった時ほど徴収される。
よく機材費が!とかボヤいてるバンドマンもいますが、要はそういうことなので
むしろ当たり前かと思います。"機材を使っているから"ということでもないのです。


■そして悪魔の赤提灯は次世代への扉

ミュージシャンにお伺いしてみたとしたら、おそらく、
打ち上げ費用はいくらぐらいを想定しているかの問いに、
5000円!と答える人も少なくないと思います。
なぜなら、それくらいは使ってるから!!w

ま、使わない人(最近の若い子は打ち上げしない子も多いとか、、これも
世界の謎ですが、、)もいるでしょうし、5000円では済まない方も。

しかし芸術家たるもの、この赤提灯無くして明日は無い!
特に、バンドメンバーとのコミュニケーションとか、
スタッフとの反省(?)はたまたボインだの"お持ち帰り"だの(以下略)
についてはとても有意義な時間が得られたりするのですね(90%)


■結果発表

ま、そんなわけで、ここまで考察してきましたけども、
ケースはそれぞれ、いろいろなパターンがありますから一概に言えませんが、
◎ライブをする ◎CDやDVDを売る ◎グッズを作る
基本的な活動はこれしかありません。
(youtubeやwebでのアフィリエイト等はひとまず今回は除外ねw)

1ヶ月の利益=60万 (仮に)メンバー3人=20万ずつ!

余裕で生きていけるぜ!!!

★条件
①ワンマンライブで毎月200名動員
②CDを毎月200枚完売
③DVDも毎月200枚完売
④世間で保証されている経費(交通費、接待交際費、セロテープ等)は各自持ち。



食えるんでしょうか、、謎ですね、、。


最初に触れましたが、場所や条件でうまく運営したり、
弾き語りで少しづつ利益を生んだり等、可能性はいろいろあると思います。
ですが、こう考えるとこの条件200名が500名でもなかなか厳しい世界だと
いうことが見えてきますね、、

今回はそんな巷のミュージシャンの利益の謎についてでした。



さて、前回の記事で今月末のライブのお知らせをさせていただきましたが

撮影禁止と書かれていなければ撮影してもいいというわけではない。

ようやく少しづつ、暖かくなってきました。
こんな生活苦のことや、また、大袈裟ではありますが
この世の中の闇についてナイーヴになってしまう表現者にとって
寒いこの時期は本当に辛いものがあります(オレだけ?)

早く春が来てほしい(そっちじゃなくて。)
という想いから、懐かしいナンバーの音源を掲載します。


足元ばかり見てしまうけども、そこに広がる美もまた愛おしいんだな、桜絨毯。